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ソフトウェア開発プロジェクトの前に何を準備すればよいか

Fenix Admin
ソフトウェア開発プロジェクトの前に何を準備すればよいか

Excelで受注情報を管理している企業が、新しいシステムの導入を検討しています。現在の業務には手作業が多い一方、詳細な仕様書や機能一覧はまだありません。開発チームに相談するには、準備が足りないでしょうか。

初回相談は、すでに分かっている情報から始められます。準備すべき内容はプロジェクトの目標や規模によって異なりますが、以下の項目を整理しておくと、相談を具体的に進めやすくなります。

1. 業務上の課題と目標から整理する

「受注管理システムが必要」という要望だけでは、解決したい課題までは分かりません。機能を検討する前に、業務のどの部分に困っているのか、誰に影響しているのか、どのような状態を目指すのかを整理します。

例えば、同じ注文内容を複数のファイルに入力していたり、処理待ちの注文を管理者が把握しにくかったりする場合があります。初期目標として、注文状況を一か所で確認できるようにし、重複入力を減らすことが考えられます。処理時間や手作業の回数を記録している場合は、現状を伝える材料になります。まだ測定していない場合は、要件を整理する中で評価方法を検討できます。

2. 現在の業務フローと使用中の資料を確認する

課題を整理したら、業務で使用しているExcel、フォーム、メールでのやり取り、作業手順書、現在のシステム画面などを確認します。どのような手順で業務が進むのか、誰が各作業を担当するのか、情報が部署間でどう引き継がれるのかを把握する手がかりになります。

受注業務であれば、依頼の受付から注文の確定、処理、次の担当者への引き継ぎまでを説明すると、実際の流れが伝わりやすくなります。メールや口頭でのみ行われる作業がある場合も、その内容を共有すると、資料だけでは分からない工程を確認できます。

現在の資料は既存の業務を理解するためのものであり、新システムの設計をそのまま決めるものではありません。各作業をプロジェクトの目標と照らし合わせ、残す内容、変更する内容、見直す内容を検討します。

3. サンプルデータで扱う情報を明確にする

業務フローの資料が作業の手順を示すのに対し、サンプルデータは個々のレコードやシステムが扱う項目を確認するために役立ちます。例えば、注文データには注文番号、作成日、商品、数量、ステータス、担当部署などが含まれる場合があります。実際に必要な項目は、企業の業務内容に基づいて確認します。

いくつかのサンプルレコードやレポートがあれば、必須項目、使用中の形式、出力が必要な情報など、確認すべき点を見つけやすくなります。例えば、注文レポートから管理者が確認したいステータスや最終更新時刻が分かることがあります。データの意味や扱い方は、業務の担当者に確認します。

実データを共有する場合は、社内のアクセス権限やセキュリティ方針、適用される規定に従う必要があります。状況に応じて、架空のデータを使うか、個人を特定できる情報を削除し、共有前に取り扱い方法を確認します。

4. 業務ルールと例外を整理する

データだけでなく、業務の進め方を決める条件も開発チームに伝える必要があります。例えば、企業が定めた金額を超える注文には承認を求める、価格を変更できる担当者を限定する、経理部門へ引き継いだ注文は別の方法で処理する、といったルールが考えられます。これらは説明のための例であり、実際のルールは企業ごとに異なります。

誰がどの操作を行えるのか、どの条件で適用されるのか、通常と異なるケースではどう処理するのかを整理しておくと、要件を確認しやすくなります。部署間で合意できていないルールがあれば、開発チームが推測するのではなく、相談事項として明確にします。

業務上の要望や条件をどのように要件として整理するのかは、こちらの記事で紹介しています。

要件分析とは?開発を明確に進めるための第一歩

5. 関連システムを確認する

新しいシステムが会計システム、CRM、社内ツールなどと情報をやり取りする場合があります。関連するシステム、受け渡しが必要な情報、各システムについて説明できる担当者を確認しておくと、次の評価に役立ちます。

受注業務では、注文確定後に経理へ情報をどのように渡すのかを確認します。ファイルを使うのか、別のシステムに再入力するのか、既存の連携があるのかによって、必要な対応は異なります。情報交換の必要があるからといって、自動連携できるとは限りません。実際のシステムのアクセス権限、技術資料、制約を踏まえて確認します。

6. プロジェクトの制約と技術的な判断事項

納期、予算、インフラ、利用端末、セキュリティ方針、データ保存の要件、社内の技術標準などは、プロジェクトの範囲に影響する場合があります。適用されるコンプライアンス要件がある場合も、早めに共有して検討します。

「必須」「優先」「未決定」を分けて伝えると、条件を整理しやすくなります。例えば、稼働開始時期は必須条件で、高度なレポートは優先事項という場合があります。予算がまだ承認されていない場合は、その状況を共有すると、現実的な範囲を検討する材料になります。

こうした情報は技術面の検討にも使われます。企業がアーキテクチャ、データベース、開発技術を事前に選ぶ必要はありません。プロジェクトチームが目標、要件、連携、セキュリティ、運用、既知の制約を踏まえて評価します。社内で使用が必須のプラットフォームがあれば、プロジェクトの条件として共有します。

パッケージソフトを利用するか、個別に開発するかを検討している場合は、比較の観点をこちらの記事で確認できます。

7. 初回相談前のチェックリスト

すでに分かっている情報を、以下の項目に沿ってメモしておくと相談を進めやすくなります。まだ決まっていない内容は、確認したい質問として整理できます。

☐ 解決したい課題、影響を受ける人、目指す結果

☐ 現在の業務フローと共有可能な資料・サンプルデータ

☐ 既知の業務ルールと連携が必要なシステム

☐ 把握している納期、予算、方針、その他の制約

初回相談の前にすべてをそろえる必要はありません。何が分かっていて、何を確認すべきかを整理し、次にどのような分析が必要かを一緒に考えることができます。

8. まとめ

ソフトウェア開発の準備は、業務上の課題と現在の業務フローを整理するところから始まります。既存資料、サンプルデータ、分かっている制約を共有することで、システムに必要なことを関係者間で確認しやすくなります。Fenixでは、こうした初期情報をもとに、お客様とともにスコープや要件を整理してから設計や技術選定へ進みます。新規開発や既存システムの見直しを検討している場合は、まず現在の状況についてご相談ください。

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